円如寺

概要

釈尊そして弘法大師の教えを伝え、
薬師如来の霊験をもって人々の祈りに応えるお寺です。

地理

首都圏簡略図

円如寺は、千葉県・房総半島のまん中あたりにある、久留里という町にあります。久留里は農山村に囲まれた、小さな城下町で、円如寺はその町外れの山林のふもとに位置しています。のんびりとした田舎のお寺です。

歴史

寺伝に述べるところでは、当山は應永2年(西暦1395)の開創であり、大塔宮護良親王の子・教慶法親王を開基としています。また、当山はもともと君津市箕輪の地にあった天台宗・萬徳山入定寺の末寺であったが、時の戦乱の中で入定寺が廃絶となった後、真言宗に改められた、とも伝えられています。

江戸時代には、黒田直純公が久留里藩主となって以来、黒田氏の祈願所となりました。また維新後久留里城が廃城となった際、城内の仏殿にお祀りされていた霊牌が当山に遷されたことから、明治より昭和初期までの間は、黒田公累代の位牌を祀る御霊所となっていました。

時を経て昭和33年、裏山の土砂崩れにより本堂は埋没全壊し、什物の多くを失うこととなりました。しかし奇跡的に本尊大日如来像は無事回収され、昭和62年には新本堂の落慶を迎えることができ、以降も境内の整備を進め、現在に至っています。

伽藍と仏様

本堂本堂。弘法大師1150年御遠忌の記念事業として昭和62年に再建されました。本尊・金剛界大日如来、十一面観世音菩薩、上総の七福神・寿老神をお祀りしています。

大日如来像本尊・金剛界大日如来。近年の君津市の調査によると桃山時代の作ということです。光背は本堂再建時の修補によるものです。

薬師堂薬師堂。薬師如来、日光・月光菩薩、十二神将、厄除け弘法大師をお祀りしています。薬師如来の尊像は「髪薬師」の名号を持つ秘仏であり、御開帳は寅年に行っています。

遍路道やすらぎ遍路道。四国八十八カ所の写しです。昭和9年、弘法大師1100年御遠忌を記念して開創されました。本堂裏山を廻るコースになっており、弘法大師御影の石碑が並んでいます。

なお、本堂・薬師堂の他、仁王門、鐘楼、地蔵堂、といった建物があります。

文化財

当山に伝わる史料に、『久留里藩制一班』という書物があります。 これは旧久留里藩士・森勝蔵氏が旧藩主黒田公より依頼を受けて編纂した、久留里藩に関する諸記録の集成であり、大正3年、森氏により当山の黒田家御霊屋に献納されました。この書物は江戸末期の小藩の様子を知る上で貴重な史料であるとされ、千葉県の発行する「千葉県史料・近世篇」のうちの一巻として活字化されています。 なお現在『久留里藩制一班』は久留里城址資料館に寄託されています。

※ 森勝蔵氏と『久留里藩制一班』については、「森氏家譜」により詳しい情報が掲載されています。是非ご参照下さい。

基本データ

寺名山王山薬王院円如寺(さんのうざんやくおういんえんにょじ)
宗派真言宗智山派
寺籍上総第3教区第1番
所在地千葉県君津市小市部127番地
最寄駅JR久留里線久留里駅(駅より寺までは徒歩で約15分)
本尊金剛界大日如来
創立應永2年(西暦1395)
開山教慶法親王
現在の住職第48世 竹井宗弘
常勤僧侶数2名(長老・住職)
兼務寺君津市内に8ヵ寺
檀家戸数約600戸(兼務寺分を含む)
発行物寺報「円如寺だより」(年6回)
巡礼札所関東八十八ヵ所 第55番
新上総國三十三観音霊場 第8番
上総国薬師如来霊場 第13番
上総の七福神霊場 寿老神
東国花の寺 百ケ寺 千葉8番